長野県南部、飯田市のシンボルでもある風越山(標高1535.1m)は
日帰り登山にもピッタリ、でもソレナリに険しい信州百名山の一つです。
私も家族で何度も登っていますが、小学生の子どもと一緒でも
登り3時間、下り2時間あれば十分に往復できます。
風越山にはいくつか登山ルートがあるのですが
今回は比較的林道を歩く距離の短い「滝の沢ルート」をご紹介します。
登山口の標識奥の敷地は、地元企業のご好意により、登山者の駐車場として利用する事ができます。
朝早い時間帯からの登り始めであれば、もう暫く林道を進み、右側の路肩が広くなったお地蔵さんと湧き水のあるスペースに車を停める事もできます。
※くれぐれも交通マナー、駐車マナーを厳守。トラブルは自己責任で解決してください。
滝の沢登山口の名の通り、登り始めてスグに
「御瀧場(おたきば)」を通過。
キレイな沢の水と滝の音、マイナスイオンに癒されながら歩を進めます。
最初の休憩ポイント「石灯籠(いしどうろう)」
ちょっとした広場になっており、石灯籠と祠が祀られています。
一歩きして、身支度、足支度を確認するのにも丁度良い場所。
猿の群れ(数が多いと結構怖いです)に遭遇することもあるのでご注意を!
今宮登山口との合流地点でもあります。
蚕種石(こたねいし)
長野県南部飯田市でも盛んだった「養蚕」にまつわる名が付けられた石ですが
スゴク特徴がある訳ではないので
看板がなければ「でっかい石だなぁ~」と思いつつ通過してしてしまうかもしれません。
秋葉様(あきばさま)
大きな石塔とお地蔵様、休憩用の木製ベンチも設置されています。
風越山の手前に位置する山「虚空蔵山(こくぞうさん)」のピークへ向かうのであれば右の道
そのまま風越山を目指すなら、左へ進みます。
初心者の方であれば虚空蔵山へ、お散歩気分で気軽に往復するのもオススメですよ。
この先は林に囲まれた少し緩やかな登りになります。
チョロチョロと湧く最後の水場が「延命水(えんめいすい)」です。
虚空蔵山のピークのスグ下に位置し、登山者の喉を潤してくれます。
何か昔ばなしの一つもありそうですが、聞いたことはありません(笑)
昔の登山者にとっては、まさに命が長らえる湧き水だった事でしょう。
ベニマンサク自生地の看板が設置されています。
ベニマンサク(紅満作)は、マンサク科で、別名をマルバノキ(丸葉の木)と言うそうです。風越山の麓(ふもと)に位置する飯田西中学校の校章にもなっており、児童会の歌の歌詞にも出てきます。
ここで虚空蔵山のピークから風越山に向かうルートと合流。
このポイントは、今庫の泉(いまくらのいずみ)を経て、乙女の滝から、猿倉の泉(さるくらのいずみ)へ向かうルートとの分岐でもあります。
猿倉登山口からのルートは沢沿いを登る、やや険しいルート。
中級者向にとっては、登った感がある良いルートですので、機会があれば挑戦してみてください。
比丘尼(びくに)
比丘尼が庵を構えていたと伝わる場所で
登山道から少し外れて、細い道を登って開けた平に庵の名残があります。
飯田市方面の眺望もあるので、いつかテントを張って泊まってみたい場所。
この先は少し本格的な登り、ハイキングから登山に変わるポイントと言っても良いかも知れません。
鍋割善兵衛休み(なべわりぜんべいやすみ)
善兵衛と言うお百姓さんが、山の行き帰りに必ず休んだと言われる場所。
山本方面の眺望が良く、丸太のベンチもあるので休憩にもピッタリです。
前後は傾斜がキツめなので下山時は通り過ぎてしまいがち。
矢立木(やたてぎ)
この区間はしっかりとした登り。
頂上まではもう暫くありますが、ココを過ぎればまもなく眺望が良い展望台にたどり着きます。
もうひと頑張り。
実は、風越山山頂は眺望ゼロです・・・
林に囲まれているのでキレイな景色は全く期待できませんので、あしからず。
スカッとした眺めは、この展望台で満喫してください。
コースタイムを調整して、ここで食事を摂るのも良いですよ!
この展望台は、円悟沢ルートで、今庫の泉から登ってくるルートとの合流ポイントでもあります。
駐馬休み(ちゅうまやすみ)
飯田の領主が、風越山祭神を参拝する時にこの場所に馬を停めたそうです。
現代では「駐車」ですが、昔は「駐馬」だった訳ですね。
飯田地方は荷を運ぶ「馬の産地」でもあったそうなので、サラブレッドの様な馬ではなく
胴長短足で足腰の強い「木曽馬」に乗って登って来たのでしょう。
さぁ、石段を登って神社が見えた!
いよいよ頂上か!
・・・
・・・
・・・
・・・と思いきやさにあらず。
木の根をロープでのぼり、岩場を渡り、最後の難関をクリアして頂上を目指します!
無事、風越山山頂(1535.1m)に到着。
8:30に登り始めて、11:17に山頂でした。
小学1年生でも登れますので、ご家族で秋のイベントで挑戦してみても良いですね!
足に覚えのある大人だけで登れば、2時間程度で登れると思いますよ。
とは言え、後半は険しい箇所もありますし、山の天気は変わりやすいですから
十分な装備と、準備体操などしっかりしてから登ってくださいね。
旧くから茶人に愛され続ける飯田の名水「猿庫の泉」
名水百選としても知られるこの水場から更に林道を奥へ、終点の「円悟沢登山口」から風越山に向かう裏ルートが「円悟沢ルート」です。
沢伝いに細い登山道を進んで行くと、左の画像「乙女の滝あと十分」の看板があります。この先、ガラガラと石の多い川原を進めば乙女の滝にご対面。
迫力ある滝と紅葉を間近で見ることができます。
ゴツゴツとした岩に水が流れ落ち、見上げると鮮やかな紅葉。約40分の登りがむくわれる瞬間です。
さぁ滝も見たことだし、先に進もう!と思うのが人情ですが、チョット待ってください!
乙女の滝の右側に登山道らしき跡があるのですが、この先を進むのはキケンです!
獣道のような跡はあるものの、整備された登山道はアリマセン。
必ず「乙女の滝あと十分」の表示の分岐まで戻ってくださいね。
実は、この分岐、普通に登って来ると「乙女の滝」の表示に目を取られて、今庫方面への折り返しの分岐であることに気づきにくいんです。
左の表示まで来たら、来た道を振り返って始めてルートが分かるんです。
くれぐれもご注意を。
今庫の泉は、風越山の登山ルートの中でも最も湧水量が多い水場です。
東屋も建てられているので、ここでゆっくり食事をとったり、テントを張って宿泊する登山者も居ます。
東屋に置かれた寄せ書きノートには「ここで焼肉を食べました」という様な書き込みも残っていて、隠れたレジャースポットにもなってる様子。
何を隠そう、私も高校時代に山岳部でココにテントを張って泊まりました。
登山日:2012年10月30日
円悟沢ルート コースタイム
8時55分 円悟沢登山口
9時30分 乙女の滝
9時40分 乙女の滝 発
9時45分 乙女の滝ー今庫 分岐
10時 今庫ー虚空蔵 分岐
10時5分 発
10時10分 今庫の泉
10時15分 今庫 発
10時45分 展望台
10時55分 展望台 発
11時15分 白山神社
11時25分 白山神社 発(下山)
11時35分 展望台 昼食
12時15分 展望台 発
12時35分 今庫の泉
12時40分 今庫ルート分岐
12時50分 乙女の滝 分岐
13時10分 円悟沢登山口
円悟沢ルートは、石灯籠から虚空蔵山を経て風越山に登るメインのルートより道は険しいです。
登山口のスタートは、イキナリ「古びた丸木橋」ですし、前半戦は沢沿いのコースで小さな沢を渡ったり、滑りやすい石がゴロゴロした川原を歩いて行く事になります。
季節を問わず、万全の足支度と手袋は必須で臨んでくださいね。
乙女の滝から今庫、今庫から展望台、この2スパンは林の中をジグザグと一気に登るハードな区間。
眺望もないので、とにかくひたすら登るのみ!
しっかり汗もかきますよ~。
そして、展望台に出ればこんな風景が出迎えてくれます。
険しい登りを頑張っただけあって、この眺めは最高です。丸太のベンチとチョットした平があるので、食事をとったり、大休止にも良いポイントです。
今回は、往路で休憩、復路で昼食をとりました。
展望台までの区間が急勾配でキツかった分(?)後半はハイキング気分で進めます。
コレが円悟沢ルートの良いところかも知れません(笑)
今回は、白山神社まで登って下山しましたが、山頂まではもう少し登る事になります。
詳しくはメインルートを紹介した コチラの記事 >> 風越山 登山ルートとコースタイム をご覧くださいね。
もちろん、大原屋にお寄りいただければ、詳しく説明もさせていただきますので、お気軽にドウゾ。
是非、飯田市のシンボル風越山を満喫してくださいね。
雪が降ったかと思うと、数日後には台風のような雨も降りました。
秋の登山シーズン、飯田市のシンボル風越山に登られる方も多いです。
4:55出発
晴れてはいましたが、南アルプスに厚く雲がかかっていたので
スッキリした日の出は見る事ができませんでした。
今回登ったのは10月13日、紅葉はまだチョット早いです。
実際のコースタイムはコチラ
5月だと、この行程で登れば山頂で日の出が拝めます。
飯田市美術博物館は日本画家 菱田春草の常設展示でも知られる
長野県を代表する美術博物館で全国から多くの春草ファンも訪れます。
飯田市民の間では「美博」と略されて呼ばれることが多いです。
そんな美博では、飯田市のシンボル風越山(かざこしやま)
開山1300年を記念した記念陳列が行われています。
会期:平成30年9月24日(土)~11月4日(日)
開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
休館日:毎週月曜日(10月8日は開館、翌9日休館)
会場:美術博物館プラネタリウム
上映時間:平日14:30~/土日祝11:00~・16:00~
料金:一般250円(200円)/高校生150円(120円)/小中学生50円(30円)
※()内は20名以上団体料金
所用時間:約60分(解説と上映10分の合計)
カレーの大原屋
〒395-0067 長野県飯田市羽場権現978-4
tel:0265-21-0739
国内の登山マラソンの中では「国内最古」とも言われているのが、飯田市のシンボル風越山を駆け登る「風越登山マラソン」です。
今年2023年の開催は10月9日(月・祝)。
主会場を飯田市今宮野球場(飯田市今宮町4-8183)として開催予定です。※荒天時より中止の場合あり
残念ながら?私は参加した事がないのですが(;^_^A
当サイトでは、風越山はモチロン、前山でもある虚空蔵山について記事も多くの方にご覧いただいており、この大会についてはいつも気にかけております。
この記事は、飯田市の公式情報から画像など紹介させていただいているのですが、その中でも注目?の一言が、参加申し込みサイトの一つであるスポーツエントリーの中でも紹介されている「ハードで過酷な大会10選」ですね!
この一言は、1998年に発行された『日本マラソン百選+1欲張りランナーが選んだ大会ガイド-』で「ハードで過酷な大会も 10選」のひとつとして、掲載をされた事が由来だそうです。
大会公式のルートマップにある高低差のグラフを見れば一目瞭然!白山社奥社コースはかなりキツイです。
しかも登山として登るのではなく、登山マラソンとして「走る」訳ですから相当なものでしょう。
全国手でも最古と言われ、過酷でもある貴重な大会ですから、飯田市の職員も頑張ってPRしています。ご苦労様です!
こう書くと、過酷なばかりの登山マラソン大会の様ですが、年齢やレベルに合わせて、17コースに分かれていますので自分に合ったプランに申し込むのも良いですね。
大会の詳細については飯田市の公式ページをご参照の上、お申込みくださいね。ネットからの申し込みは
からできるようです。
是非この機会に飯田市のシンボル風越山にお越しください!