杣路峠(そまじとうげ)林道ウォーキング(長野県根羽村)

国道153号線にある杣路峠の看板
国道153号線にある杣路峠の看板

杣路峠の往復は約1時間30分

月瀬の大杉や、信玄塚が良く知られている根羽村ですが、私が根羽村を訪れるたびに気になっていたのが、この中馬街道(三州街道)「杣路峠」の看板。

名称と矢印のみというシンプルさなので、その先に何があるのか不明という事で、そそられます(笑)

根羽村民駐車場から林道ウォーキングスタート!

ちょうど、杣路峠の入り口看板のスグそばに根羽村民駐車場があるのを発見!車にトレッキング用のスニーカーも積んでいたので、ほぼ思い付きで歩いてみる事に。

根羽村民駐車場 万場瀬無料駐車場

根羽村内の国道153号線沿いには、数か所の村民駐車場があります。観光客にもありがたい施設ですね。

矢作川に架かる宮前橋を渡って進みます。

石造り?の意匠が趣のある宮前橋。橋の下は淵になっていて、川遊びが楽しめそうです。

宮前橋から見える矢作川の流れ
宮前橋から見える矢作川の流れ

この夏は台風が通過したとは言え、雨の少ない年ですが、矢作川の水量は豊富な印象です。

杣路峠まで3.3kmの看板
杣路峠まで3.3kmの看板

宮前橋からひと登りすると、杣路峠まで3.3kmの看板。

車両の通り抜けでいない旨の注意書きもあります。

根羽村小栃(こどち)の集落を抜けて杣路峠へ
根羽村小栃(こどち)の集落を抜けて杣路峠へ

自然に囲まれた根羽村小栃(こどち)の集落を抜けて、ひたすら上りです。ちなみに、写真で見るより勾配は急です。

美しい流れの小栃川(こどちがわ)
美しい流れの小栃川(こどちがわ)

岩肌と緑の景色が美しい小栃川(こどちがわ)に沿って、登りが続きます。

舗装された道路なので、一般道かと思いますが実は既に林道です。基本的には一般車両は通行不可という注意看板。

集落を抜けた先、ここから森っぽくなる手前に社があります。集落の鎮守様でしょうか?特に表示はありませんが、手を合わせて先に進みます。

三州街道をゆく旅人を見守る石仏
三州街道をゆく旅人を見守る石仏

道中には多くの石仏が祀られています。旧くから三州街道をゆく旅人を見守ってくれているのでしょう。

森に入って行きますが、引き続き小栃川に沿って進みます。名もなき淵?が数多くあるのはこの川の特徴ですかね。

杣路峠まで1.1kmの標識

植林地帯に入って、風も涼しくなったあたりに1つ目の分岐案内の標識。

ここから1.1kmで杣路峠です。

朽ちゆく昭和のトラック
朽ちゆく昭和のトラック

完全に植林地帯かと思いきや、すこし開けた場所には田んぼや古い住宅もあり、普段から人が通っている事もわかります。

アスファルト舗装が終わり、登りの後半戦は未舗装区間。

こうなると普通のスニーカーだと歩きにくいので、トレッキングスニーカーで正解!

アディダスのトレースロッカーは超オススメ!

最近、ウォーキングや軽い登山に履いているのが、アディダスの「トレースロッカー」トレイルラン用に開発されたシューズです。

 

軽量ですが、靴底はしっかり硬めで、足のホールド感も◎

今回みたいに、舗装路と未舗装路が混在するコースにもピッタリです。

緑が一段と濃くなり、良い感じの林道をザクザクと進みます。

杣路峠への分岐その2

分岐ポイントその2、峠まではあと100m。

間違えて、林道の作業道を進まないようにしましょう。

杣路峠

村民駐車場から峠までは約45分の登りでした。

杣路峠(林道のピーク)
杣路峠(林道のピーク)

「杣路峠」林道のピークとなるのがここですが、特に表示看板も無く、チョット拍子抜け的な感じ?

峠の先、愛知県側に石仏はありますが、やはり「杣路峠」みたいな看板などは見当たらず。

峠付近から愛知県方面に見えるのは夏焼城山でしょうか?

夏焼城山は登ってみたい山の一つでもあります。

杉の植林が行われています。
杉の植林が行われています。

植林現場の広場を見渡し、ここで折り返して帰ろうかなと思った矢先、ふと先を見ると何やら建物らしき物を発見。100mほど?愛知県側に下ってみると、尹良親王(よしゆきしんのう)の社と、尹良社の大ブナにたどり着きました。


尹良親王(ゆきよししんのう)

尹良親王は、第96代後醍醐天皇の孫にあたり、父は大河原(現在の大鹿村)を30年間にわたり拠点として北朝打倒に尽くした宗良親王(むねながしんのう)です。応永三十一年(1424)8月上野国(現在の群馬県)から三河国に赴くためこの地にさしかかった時、北朝方の土賊に襲われ戦死されたと伝えられています。

阿智村浪合宮の原の浪合神社は、室町時代に、この地で戦死した尹良親王の霊を祀ったことがはじまりであるとされています。


尹良親王(ゆきよししんのう)の社「尹良社」と「尹良社の大ブナ」

尹良社と尹良の大ブナ
尹良社と尹良の大ブナ

まったく予備知識もなく歩いてきましたが、ご利益ありそうな場所まで来ることができて満足度アップ!(笑)


杣路峠林道ウォークコースタイム

根羽村民駐車場 万場瀬無料駐車場▶(3分)▶宮前橋▶(20分)▶鎮守様の社▶(5分)▶分岐その1▶(12分)▶分岐その2▶(2分)▶杣路峠▶(3分)▶尹良社と大ブナ▶(35分)▶根羽村民駐車場 万場瀬無料駐車場


尹良社、大ブナ、林道
尹良社、大ブナ、林道

尹良社の由来と大ブナ(根羽村指定天然記念物)

長野・愛知県境の杣路峠(そまじとうげ)は、尹良親王が休息した際、ひどく疲れていた一行が、水の無い山頂で困っていたところ、この大ブナの下から湧き出ていた水を飲むと急に元気が出て旅を続けることができたという伝説が残っており、以来大切にされている。


軽く休憩して、ここから来た道を戻ります。

当然ですが、峠からの帰りはひたすら下り。膝や腰に注意して慌てずに下ります。

約35分で下り切り、無事に村民駐車場に到着。思い付きで歩き出した今回のコースでしたが、往復約1時間30分のほどよい行程となりました。

スマートウォッチ上の計測だと、歩数は9,689歩で、往復の距離は8.63kmで私にとってはそれなりのボリューム感。

当たり前ですが、上りと下りではペースもわかりやすい数値になりました。

周遊ルートがあるともっと楽しそうな杣路峠

同じ道の往復ではなく、周遊できるルートがあるともっと楽しめそうですが、あくまでも作業用の林道なので欲張ってはイケマセンね。

という訳で今回は、根羽村のマイナー観光スポット杣路峠の林道ウォークレポートでした。


杣路峠林道ウォークコースタイム

根羽村民駐車場 万場瀬無料駐車場▶(3分)▶宮前橋▶(20分)▶鎮守様の社▶(5分)▶分岐その1▶(12分)▶分岐その2▶(2分)▶杣路峠▶(3分)▶尹良社と大ブナ▶(35分)▶根羽村民駐車場 万場瀬無料駐車場



この記事を書いた人

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尾沢あきら